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シャツは確かに着くずれしたり、アイロンをかけたり、手間がかかる。でもね、そんなことをへとも感じさせないつきあい方がある。私が、いま、もっとも気をつけているのは、第3ボタンの具合。ワカモノのブランドで気に入ったシャツを買って、後から「うえー失敗」と後悔するのはほとんど第3ボタンに問題ありなのだ。私はたいてい第2ボタンまではずして着るが、問題はその次。第3ボタンがはちきれそうになっているのはぜったいに避けたい。別に私の胸が自慢できるように大きいのではなく、胸まわりに肉がついているという現実が第3ボタンをはめたときにパッンパッンの醜い状況をつくりだしてしまうのだ。だから胸まわりにはゆとりがあるのがいい。それでいて全体にはコンパクトでシャープなもの。それが第一条件だ。それから衿がうまく立つように縫製されているもの。さらに自宅で洗っても乾かすときにだいたいのシワを伸ばしておけばアイロンまでは必要ない生地であること。これだけの条件を満たせばまずうまく着られる。そして、うれしいことに体型がやや肉感的なほうがシャツはよく身に馴染んでくれるのだ。そう、これだけは断言したい。体に馴染むシャツはまぎれもなく自分自身。自分がこうありたいというオンナ以上を知らず知らずに演出してくれること請け合い。ちなみに、シャツの時間経過の着くずれはそれなりに美しい。だから迷うことなくいまの肉体を包みこんでくれるシャツとの出合いを試してほしい。暮れなずむ頃、シワが目立つシャツをさらに腕まくりしているオトコが美しいのと遜色なく、そんなオンナも美しい。私の理想は、一日中愛するオトコのためにせっせと巣に磨きをかけ、その労働の名残の健気なシワのあるシャツで「おかえりなさーい」などと、想いをこめて言ってあげることかなあ。なんちゃって。


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