ネットバブル全盛期、携帯コンテンツ事業者はネット企業の中にあって、一大勢力を築いていた。その勢いは、ネットバブル崩壊後もしばらく続き、現在ではポータル、EC、ネット広告と並んで、ネット企業業界を代表する存在として完全に地位を築いている。この携帯コンテンツ業界、起源は一九九九年二月までさかのぼる。NTTドコモがiモードのサービスを始めた時期だ。このiモードの登場がなければ、携帯コンテンツ事業者は生まれていなかったに違いない。それほど、iモードの登場は携帯コンテンツ業界にとって大事な意味をもっている。この携帯コンテンツ事業者には、他のネット企業にはないある特徴がある。それは、キャリア(通信事業者のこと)なしでは、事業が成り立たないという弱点だ。ポータル事業者やEC事業者をはじめとした、他のネット企業にはちょっと考えられないかもしれない。通常は、売りたい商品とサービス、そして、それを買ってくれる顧客(人または会社)さえいれば事業は成り立つ。
新しい技術がつくられて、それが正しく運用されること、それにともなってアドレスとドメインがきちんと正しく割り当てられること―これだけできていればインターネットはうまくいくわけです。そのためのミニマムな仕組みを世界でつくっておけばいい。それだけを考えて、それ以上のよけいなことは考えない。そして、やるときは必ず、エンジニアからのフィージビリティ(実現可能性)の報告に基づいて進めていくことが重要な特徴です。そのため、ポリティクスが入りこむ余地はほとんどなくなっているわけです。そしてもう一つ、何か困った問題が出されたときに、それを照会する役割も重要です。たとえば「ある国の政府だけがこんなこと言っているのでは困る」というようなこと―具体的には、アメリカ政府が暗号の輸出入をコントロールしているのはまずいのではないかというようなことを言ったりするのです。
ハードウェア、OS、Webサーバ、開発言語を問わず接続できるという「相互運用性」(インターオペラビリテイ)は、Webサービスが標準仕様だからこそ可能となる、Webサービス最大のメリットの1つです。ところが、標準仕様といっても、ベンダーの解釈の違いによって製品間に非互換が存在する場合があります。とくに、標準仕様の確定前にベンダーがソフトウェアに搭載した機能に生じることがあります。そのため、WS‐Iなど標準化推進団体で、関連製品の相互接続性確立のためのガイドラインを作成しています。このガイドラインを適用することで、より接続性の高いWebサービスを構築することができます。真の相互運肝注実現のためには、標準化活動でのベンダー間の争いを乗り越えた団結がカギとなります。ベンダー間の争いによって標準化が遅れ、Webサービスの特長であるはずの相互運肝注が実現しなければ、一番困るのはユーザー企業です。そうなれば普及は阻まれ、ベンダーにとって元も子もない結果となってしまいます。その点については各ベンダーも危機意識を持っているので、適切な調整が行われるでしょう。